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FIA-F4 2025 R6/7 SUZUKA

三浦愛は女性ドライバー最上位を維持も、自分が納得する成績は得られず
IKARIは練習走行でトップタイムを出すが、予選のトラブルで流れが変わる
【FIA-F4選手権シリーズ6戦・第7戦】
鈴鹿サーキット(三重県:5.807㎞)
8月23日(土)予選、決勝レース第6戦:曇りのち晴れ/ドライ 入場者数:19,000人
8月24日(日)決勝レース第7戦:晴れ/ドライ 入場者数:29,000人
#97 三浦 愛 Bionic Jack Racing
#98 IKARI Bionic Jack Racing
高木真一監督率いるBionic Jack Racingは、今年も全14戦で競われるFIA-F4選手権に、昨年に引き続きIKARIを、そして新加入の三浦愛を加え、2台体制で挑んでいる。第3大会の舞台は、ドライバーズサーキットとして世界にも名だたる、鈴鹿サーキット。
開幕大会と第2大会は3か月ものインターバルがあったが、今大会は第2大会からわずか3週間後の開催となる。前大会の富士では、IKARIが練習走行における好調な流れを、予選でのミスから決勝まで逸した感があった。その一方で、三浦はフォーミュラのドライビング勘を取り戻しつつあり、理解度も向上している。その結果、女性ドライバーの最上位という第一目標は維持し続けている。
三浦にとって鈴鹿はホームコースと言えるだけに、結果への期待が高まる。
そしてIKARIにとって鈴鹿は、FIA-F4だけでなく、PCCJでも走り込んできたコースであり、事前テストもしっかりと行って手応えを得ている。まさに、上昇気流を得るには、絶好の機会と言えるだろう。
◆予選
#97 三浦 愛 チャンピオンクラス第6戦22番手/第7戦20番手
#98 IKARI インディペンデントクラス第6戦15番手/第7戦19番手
8月も終わりが近づいているのに、相変わらず厳しい暑さが続く中、専有走行が木曜日から開始された。強い日差しが刺す中、1・2回目はクラスごと30分間の専有走行が行われ、1回目のチャンピオンクラスでは三浦が2分10秒126、2回目のインディペンデントクラスではIKARIが2分12秒091をマーク。そして両クラス混走となる3回目は、三浦のタイムが伸びなかったのに対し、IKARIは2分11秒945とタイムを縮めた。
金曜日も専有走行が各クラス1回ずつ、混走1回の計3回行われた。まず、三浦が2分09秒816と前日よりタイムアップを図ると、IKARIも2分11秒390をマークしてインディペンデントクラスのトップに名前を刻む。この結果にIKARIは、「7月、8月と鈴鹿へ練習走行に来て、セットアップをいろいろと試してきた結果だと思っています。チームスタッフのおかげですね」と語る。しかし、混走となる3回目はチームの気温計が41度を指すくらいまでに上昇し、2台ともタイムアップを図ることはできずに終わる。
土曜日、鈴鹿の上空は昨日までの青空から雲空となってしまったが、気温は35度近くまで上がっており、湿気も多い状況。FIA-F4の予選は8時55分に、30台がエントリーするチャンピオンクラスから開始となった。しかし、予選開始早々にスプーンカーブの立ち上がりで1台のマシンがストップしてしまい、セッションは赤旗中断に。三浦は、これからアタックという出鼻をくじかれた形となったが、一度ピットに戻り予選再開に備える。
9時05分、残り15分で予選は再開される。三浦は気温とタイヤのことを考えて、最小限の周回数でタイムアタックに挑み、5周アタックとなった最終ラップに2分09秒336を記録して第6戦のグリッドは22番手に。セカンドベストタイムで決まる第7戦のグリッドは20番手となった。
続いて9時30分から行われたインディペンデントクラスは、コースインしたIKARIが他車に追し出される形でスピン。なんとかピットへ戻ることはできたが、今度はエンジンが吹け上がらないトラブルに見舞われてしまう。トラブルは解消したものの、予選途中に赤旗中断があったためIKARIは、残り4分でタイムアタックするしかない状況に。
その状況下、なんとかワンアタックで2分12秒921を記録して第6戦は15番手に。しかし、セカンドベストタイムで決まる第7戦のタイムアタックはできなかったため、最後尾グリッドからのスタートとなる。
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