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PHOTOS & REPORTS

 FIA-F4 2023 R9/10 SUGO 

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卜部和久が第10戦で初優勝、ポールから一度もトップを譲らず
奥住慈英と三島優輝にとっては、辛酸を舐めた週末に……

スポーツランドSUGO(宮城県:3.586km)
9月16日(土)予選、決勝レース第9戦:雨のち曇り/ウエット〜ドライ 入場者数:9,400人
9月17日(日)決勝レース第10戦:霧雨のち曇り/ドライ 入場者数:18,500人

 

#81 卜部 和久 BJ Racing F110
#97 奥住 慈英 BJ Racing F110
#98 三島 優輝 BJ Racing F110

 ドライバーを鍛えるカテゴリーとして定評を持つFIA-F4選手権シリーズに、高木真一監督が指揮を執るBionic Jack Racingは今年も3台体制とし、卜部和久と辻本始温、三島優輝を擁して臨む。なお、今大会は負傷の辻本に代わって、奥住慈英がスポットで出場する。
 前大会の鈴鹿では9位、6位と、卜部は連続入賞を果たし、何よりバトルの中で揉まれたことによって、より経験値を高めたはず。第5大会の舞台である、スポーツランドSUGOは今年、併せて臨んでいたレースで戦いの経験もあり、そのアドバンテージを活かして欲しいところだ。

 

 三島の課題は予選だ。決勝ではしっかりとしたレース運びができているだけに、さらに前方グリッドからスタートできていれば、きっと違った景色が見えてくるだろう。
スポット参戦の奥住は、FIA-F4こそチーム初参戦となるが、フォーミュラリージョナルでやはりスポット参戦の経験を持ち、もてぎの第9戦では優勝も。前大会もチームに帯同しており、和は問題なし。本領をどこまで発揮してくれるか、大いに期待される。


 

■予選

#81 卜部 和久 第9戦5番手/第10戦PP
#97 奥住 慈英 第9戦3番手/第10戦3番手
#98 三島 優輝 第9戦18番手/第10戦20番手

 

 第5大会の舞台、スポーツランドSUGOはアップダウンに富んだテクニカルコースとして知られ、アクセルを踏んで回るコーナーが多いことが最大の特徴である。特に上り勾配の最終コーナーは、国内で最もGのかかるコーナーとされる。
 練習走行は木曜日から開始され、常にドライコンディションが保たれるものと思われたが、金曜日最後のセッションは雨に見舞われてしまう。途中でやんで終盤には路面もほとんど乾いていたが、まだ濡れて路面が黒光りしていた頃、トップだったのは他ならぬ卜部だった。それまでの走行も卜部は好調で、本戦でもコンディションを問わず活躍が期待できそうだ。三島と奥住も、セッションを重ねるごと調子を上げていた。


 そして迎えた土曜日早朝の予選だが、すでにやんではいたものの、前日までの雨が路面に残っていた。中にはドライタイヤで臨んだドライバーもいたが、まだウエットタイヤだと判断。A組で走る三島には、スクラブ済みのタイヤを装着してコースに送り出した。その判断が正しかったことは、始まって間もなくドライタイヤで走り始めたドライバーがコースアウトし、赤旗が出されたことからも明らかだ。再開後もウェットタイヤのドライバーが、早々に1分34秒台に乗せてくる。しかし、三島はその波に乗り切れず。1分43秒台から始まり、次の周には1分38秒356を記録し、クールダウンを1周挟んで1分36秒621にまで短縮。しかし、その直後に1コーナーでコースアウトした車両があり、再び赤旗が。本来ならば計測時間をまだ8分強残していたはずが、最初の赤旗とも相まって無情にもタイムアップ。計測終了となって、三島はベストタイムで9番手、セカンドベストタイムも10番手となった。
 続くB組は、ところどころにウェットパッチを残していたが、もうドライタイヤで十分走れる状態に。また始まって間もなく3コーナーでコースアウトした車両があり、赤旗が出されるも、それさえ路面状態の向上につながっていた。これを好機と、果敢にコースを卜部と奥住は攻め立て、周回を重ねるごとタイムを縮めていく。
 その結果、卜部はベストタイムの1分26秒380こそ3番手ながら、セカンドベストタイムの1分26秒391はトップ。もちろん、タイムは圧倒的にB組の方が上回ったことから、卜部はレース2、第10戦のポールポジションを獲得した。一方、奥住はベストタイム1分26秒233、セカンドベストタイム1分26秒585とも2番手に。B組で臨んだふたりは、揃って好ポジションを獲得した。

選手インタビュー、決勝レースレポートに続く・・・さらに表示[PDF]



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